世界累計発行部数443万部!なぜ人気?嫌われる勇気を読んでみた

世界累計発行部数443万部!なぜ人気?嫌われる勇気を読んでみた

よく電車の広告とかでますよね。

「嫌われる勇気」

なんかネガティブっぽいタイトルで発売当初はあまり興味がなかったのですが、広告がすごいし、400万部って言葉につられて読んでみることにしました。


すると、びっくり!

自己啓発の本だと思っていたのですが、「幸せとは?」や「人生の意味とは?」まで言及するとても哲学的な本でした。

概要

「人は変われる、世界はシンプルである、誰もが幸福になれる」そんなことを唱える哲人と、そんなことはありえないと主張する青年の二人の議論によって本は進んでいきます。

哲人はアドラー心理学を元に話をします。

アドラーとはオーストラリア出身の精神科医で、心理学の三代巨頭の一人で、アドラー心理学はアドラーが20世紀初頭に創設した心理学なのですが、これがかなり強烈でした。

哲学に通じるような話もあれば実践的な内容も含まれていました。

ちなみに、世界的ベストセラーの「人を動かす」や「7つの習慣」にも影響を与えたとされるそうです。

100年先をいく心理学と言われるほどぶっ飛んでいる考え方ですので私も理解できているかわかりませんが簡単に内容を紹介していきたいと思います。

トラウマなど存在しない

いきなり強烈ですね。心理学といえば「過去にOOがあったら現在はこうですね。」というトラウマを肯定する考え方なのかと思ったら、アドラー心理学ではトラウマを否定します。そしてトラウマという原因論的な考え方ではなく、目的論的な考え方をしています。


説明だけだとわからないと思うので、本にあった具体例をいくつか紹介します。

例1 :引き篭もり

  • 原因論的な考え方:家庭環境に問題があって愛情をしっかり受けていないから社会に溶け込めない
  • 目的論的な考え方:引き篭もりをしようと自分で決めている。両親の注目を得たいから引きこもる。

例2. 漫画家になりたいけど漫画をなかなか書かない人

  • 原因論的な考え方:仕事が忙しい、家庭が忙しいから漫画を書く暇がない
  • 目的論的な考え方:漫画を書かないでおこうと自分で決めている。書いてダメだった時が怖いから書かない。漫画を書いたら成功するという言い訳を残しておきたい

例3. 変わりたいと言っているけど変わらない人

  • 原因論的な考え方:仕事が忙しい、元々の性格、生まれ育った環境
  • 目的論的な考え方:変わらないでおこうと自分で決めている。今のままの方が楽だと考えている。変わってもダメっだら怖いから変われたらという逃げ道を用意している

例4. 自分のことが嫌い

  • 原因論的な考え方:自分の性格や容姿に自信がない。過去にいじめられた。
  • 目的論的な考え方:自分を嫌いでいようと決めている。対人関係で傷つきたくないから、そのための言い訳、逃げ道として自分の悪いところばかりをみる


伝わりますかね?
目的論的な考え方というのは過去や周りは関係なく、今の自分は自分で選択している自分ということです。

すごい理論ですよね。なんか全部自分がいけないのか!と詰められている気分になる点もあると思います。

しかし、原因論では「OOが原因だから」と納得することはできてもそこから変わることはできないのに対して目的論ではどうでしょう?

過去は現在に関与しないわけですから自分で変えることができるんですね。
これは画期的だと思いました。

そして誰かになりたいという青年に対して「与えられたものではなく、それをどう捉えるかが大切」という主張もすごい前向きです。

こんな家に生まれたから、こんな顔に生まれたから。。。。

と変えられない部分に拘っていても時間の無駄ですね。

こんな感じで序盤からぶっ飛んだ理論を振りかざしてきますが、
冷静に考えるとあくまで人は変われると信じるための理論であるとわかると思います。

まずは人は変われるという部分についての説明をしました。そして次に、どうやって変わるのかに入る前に、悩みの本質についての議論が始まります。

全ての悩みは対人関係

皆さんのお悩みはなんですか?

背が低い、年収が低い、仕事がうまくいかない。

結局人の悩みは他人と比べて劣等感を持っているだけだとアドラー心理学は主張します。


うん、よく考えてみると確かにそうですよね。


私自身の悩みも無意識のうちに誰かと比べた結果でした。

全ての悩みは人間関係にあることの説明が終わったら、次はなぜ人間関係で悩むことになってしまうのかについて説明が始まります。

承認欲求を否定する

承認欲求というのはみなさんどう思いますか?


私は、承認欲求が強くても承認されようと努力すればいいと思っていました。


しかし、アドラー心理学では他者から承認を求めることを否定します。

なぜか?

他者の承認を得ようとする事は他者が期待する人生を生きることになるからです。

これはすなわち「承認欲求に任せて生きていく事は、他人の人生を生きている事」ということです。

そして、お互いが他者に期待をしたり、期待に答えようと考えることで人間関係の悩みにつながっていくのだと結論づけます。

ではどのような人間関係を気づけば良いのでしょうか?

課題の分離

自分の課題と他者の課題を分離し、他者の課題には関与しないことが人間関係の第一歩だと主張します。


自分が他人に優しくしたとしてもそれを相手がどのように受け取って、その後何をするのかは相手の課題。ましてや自分が優しくしたのだから、それを返せ!と主張する事は他社の課題への介入で、他者の課題へ介入することが人間関係で悩む原因です。

また、承認欲求に近いですが、周りの人から好かれたいとか、嫌われたくないと思うことも課題が分離できていない状態と指摘します。

周りの人が自分を好きなのか、嫌いなのかはその人の課題であって自分で考えるべき問題ではない。


では課題を分離して、自分に関係する事だけを行うのか?
社会として生きる意味はどうなのか?
何が幸せなのか?

といった疑問に対して、アドラー心理学では貢献感がポイントになります。

幸せとは?

「幸福とは貢献感である」アドラーの主張はこうです。

すごいですよね。
幸せの定義なんて初めて聞きました。

でも悩みが対人関係ならば幸せも対人関係にあるというのは正しいのかもしれません。

しかし、ここで大切なのは幸せのための貢献感とは承認欲求とは違うということです。誰かに褒められて得られる貢献感は自由がないといいます。

あくまで課題を分離して、自分の中で貢献感があれば良いのだと。


でもそれって偽善ではないか?
もしくは自己満ではないか?

と思われるかもしれません。
確かに、自分が好きでもない人に貢献をする事は幸せだと思えません。
そして、自分のことが嫌いなのに貢献するなんてできないと思います。

なので、他者貢献をして貢献感を得るためには「自己受容」と「他者信頼」が必要です。

ありのままの自分を受け入れて、他者を信頼することで仲間とみなし、仲間のために貢献をする。
すると自分は役にたつ、存在意義があるのだと感じることができて、幸せなのだというのがアドラーの主張です。

なぜ人気なのか

「OOをしろ」「OOをするな」など断片的なテクニックを紹介している自己啓発本が多い中、本書では「幸せの定義」「幸せになる方法」「悩みの原因」を一貫した理論で説明しています。

理論として正しいのかと聞かれると私は「YES」と言えないですが、「人は幸せになることができる」「人は自らの力で変わることができる」と信じる場合はアドラーの心理学はかなり役に立つものだと思います。

そして、人間関係が重要な現代だからこそ本書が人気なんだなと感じました。

こんな方におすすめ

面白い考え方なので皆さんにおすすめですが、あえてお勧めするのであれば以下のような方は是非一読してみることをお勧めします。

  • 悩みを抱えている人
  • 人間関係に疲れた人
  • 幸せってなんだっけ?人生の意味って何?ってなっている人

本書を読んだら、考え方が変わり、自分を好きになり、毎日が少しでも幸せになれると思います。
最後までみてくれてありがとうございます。