日本の未来は破滅的なもの?日本への警告 感想

日本の未来は破滅的なもの?日本への警告 感想

世界三大投資家の一人であるジムロジャーズ。

リーマンショック、中国の台頭、トランプ大統領の当選を予見していた彼の目に日本はどう写るのか。

何かがおかしいとわかっているのに

今、あなたは日本に対して不安はありますか?
100%安心できていますか?

「不幸ではないけど、なんとなく、不安。」

「戦争が起きたりはしないと思うけど年金はもらえるのかわからない。」

「でもきっとまだ大丈夫だよね?」


私もなんとなく不安を抱えていました。
そして、そんな思いを持つ私たちにジムはこう言います。

「日本は大丈夫」という根拠のない思い込みと、将来への安心を担保してきた諸制度に対する否定仕様のない気持ち。自己の中にあるこの矛盾を「おかしい」とわかっているのに、この矛盾の根本原因がわからない。だから、ひょっとしたら制度破綻が起きるかもしれないと気づいているのに、その破綻の未来を具体的にどのようにして避けたらいいのかがわからない。私にはそのように見えるのだ。

すごい的確に指摘されて、スッキリしました。

言語化されると自分の中にあったモヤモヤも見えてきますよね。

確かに、きっとこのままではダメだろうとは心の片隅では思いながらも、
「その時が本当にくるのか、きっと自分は大丈夫だ」という楽観的な思いと
「どうやって解決したらいいのかどうせわからない」という投げやりな気持ちを持っていることに気がつきました。


「日本への警告 米中朝鮮半島の激変から人とお金の動きを見抜く」では、日本の問題点を説明することで現在私たちが持っている不安はなんなのかを説明しつつ、日本の未来について予測します。
そして、より良い日本の未来を迎えるための方法論についてもいくつか提案をしてくれています。

日本の問題点

少子高齢化

このままいけば21世紀の終わりには日本の人口は半分になるそうです。

しかし、日本人は子供を作らないし、移民も受け入れません。

つまりこのままでは人口が減ることは確実なのです。

アベノミクス

アベノミクスで経済はよくなったでしょうか?
確かに、株価は上昇しています。

しかし、私たちの生活は何か変わりましたか?

おそらくNoですよね。

つまり、株価が上がった = 経済が良くなった ではないのです。

意外に聞こえるかもしれませんが、考えてみれば当然で、紙幣を刷りまくって、そのお金で国債を買うことで株価は上がります。

しかし、円の価値は下がっています。

なので生活は変わらないのです。円の価値が下がることで物価も上昇するからです。

そして通貨の価値が落ちた国は破綻へと向かいます。

日本の未来

今までの問題点をまとめるとこうなるでしょう。
「人口が減り、経済が衰退していき借金も増える一方。」

こうなってしまってはもう
「生活水準の低下を受け入れるしかなく、政府に対する不安が募り反乱が起きる」ことは確実だとジムはいいます。

そして、このことは「日本は平和だから」なんてことは理由にならず、歴史上どの国でも起きてきた変えがたい事実だといいます。

より良い日本の未来を迎えるために

本書ではもっと多くのアドバイスがあるのですが、ここでは私が印象に残った3つのアドバイスを紹介します。

移民を受け入れる

人口を増やすためにまずは移民を受け入れることが重要です。

「移民をすると日本人の雇用が奪われる」なんて意見も聞きますね。


でもGoogle、Amazon、Apple、Facebookは移民にルーツを持つ人が創業したそうです。

つまり、移民を受け入れることで雇用が奪われるのではなく、新しい雇用が生まれるというのです。

これは面白いですが、確かにそうですよね。

海外から100万人がきたから100万人の職がなくなるなんてことはないですよね。

既存の仕事でもお客さんが増えるから雇用は増えるし、100万人向けに新しく会社を作る人もいるかもしれませんし、100万人の中から会社を立ち上げる人もいるかもしれません。

中国語を学ぶ

中国が今後世界を引っ張っていくことはほとんど確定のようです。

そして、ジムは娘に中国語を学ばせているそうです。

自動翻訳の精度も上がっているが、まだまだ微妙なニュアンスなどは難しいようでこれからの時代を引っ張っていく中国の言葉を使えるようになることは大きなメリットです。


確かに、50年前に英語が話せるようになっていたら、かなりビジネスチャンスがありましたよね。

農業

日本では農業の後継者がいない問題があります。

つまり、ライバルがいないのです。

今のうちに始めればかなりのお金儲けが期待できるそうです。

でもやらないのであれば、いずれ移民の人たちに土地を奪われ、逆に日本人がそこの従業員になる未来もあるとのこと。

ピンチをチャンスとして捉えるジムらしい意見だと思います。

感想

感想が多くなってしまったので箇条書きでまとめました。

  • 投資家が書いた本なので難しいのかなと思っていたのですが、読んでみるとシンプルなデータに基づいた話で専門用語も少なく、全体的に読みやすかったです
  • 日本の破綻なんて考えたこともなかったですが、ギリシャで起こった破綻が日本で起こらないとは言えないですよね。とても危機感を覚えました
  • 中国が今後アメリカに変わって世界を牽引していくことは日本人からしたら受け入れがたいけど、もうそうなんでしょうと思いました
    そしてその事実を受け入れて変化していくことが成功する秘訣なんだと感じました
  • ジムのように未来を見通すためには歴史、知識が必要であると感じました
  • ちょっと傾いている意見ではないか?と思う点もありましたが、自分では考えたことがない意見が多く、とても刺激的で面白かったです
  • 過去の歴史について触れることが多く、個人的な意見ではなく、歴史が繰り返される、データ的にそうなるということが理解しやすい

こんな人におすすめ

  • 投資に興味がある人
  • 将来について不安な方
  • 未来を知りたい方

とても内容が多く、書ききれない部分もあり、また、正確にお伝えすることができていない部分もあると思いますのでぜひ興味を持った方は読んでみることをおすすめします。